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『ディテール・イン・タイポグラフィ』日本語版

スイスの巨匠タイポグラファ、ヨースト・ホフリの名著『ディテール・イン・タイポグラフィ』の日本語版がもうすぐ発売となります。
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欧文組版の基礎となる知識・考え方が詰まったこの小さな本は、欧州のタイポグラファの本棚に必ずある一冊と言っても過言ではありません。欧文組版の伝統を大切にしながらも、過去の踏襲だけに終わらないホフリさんの実直で地に足のついた姿勢が、欧州の多くのタイポグラファに支持される理由でしょう。

2008年にこの本に出会って以来、日本の読者に『Detail in Typography』を紹介できたら、と願い続けていました。実践的な内容を扱いながらも、単なるノウハウ本ではなく、考え方の方向性を示しているこの本。日本で欧文組版を学びたい人にとっても、非常に有用な一冊になる筈だとの確信があったからです。

昨年夏から監修作業を始め、ようやく日本語版を発売できる運びとなり、本当に嬉しく思っています。

小さな本なのに責任を持って監修するとなると、調べることが山のようにあって目が回りそうでしたが、半年に渡ってホフリ氏と、英語版を監修したキンロス氏、相方ティムさん、そして翻訳を担当してくださった山崎秀貴さんとやりとりをかわし、実現にたどり着きました。

京都大学文学部で美学と美術史学を学び、ベルリン自由大学に留学していた山崎さんは、ドイツ語に非常に長けており、若いながら、書体デザインの実践的な経験も積極的に積んでいます。ドイツ語圏タイポグラフィ関連の豊富な資料を読み込んだ上で書かれた山崎さんの卒業論文を読ませてもらった時、彼と協力して日本語訳を実現することを思いつきました。

組版を担当してくださった一瀬貴之さんとは、昨年の秋、スイスで出会いました。ホフリさん企画のチヒョルト展を見る為に、日本からはるばる飛んで来られた一瀬さんを迎え、ホフリさんと私の3人で展示を見て回りました。その後タイポグラフィ談義を楽しんだ際、一瀬さんの欧文組版に対する真摯な姿勢や、ホフリさんの作品への理解の深さを知ることとなり、日本語版の組版をお願いする運びとなりました。和欧混植の決して単純ではない組版ですが、原書のたたずまいを大事にしつつ、日本語の自然で読みやすい組版を実現してくださいました。

『ディテール・イン・タイポグラフィ』(日本語版)の実現に大きな力を貸してくださったおふたりに、この場をお借りして御礼申し上げます!
以下、本の詳細です。

『ディテール・イン・タイポグラフィ 読みやすい欧文組版のための基礎知識と考え方』
定価:本体2,300円+税(税込み2,484円)
発行:Book&Design
発売:現代企画室
発売日:2017年5月15日
ISBN 978-4-7738-7001-5

アマゾンリンク
梅田 蔦屋書店 ヤフー店

モノタイプ・タイプディレクターの小林章さんのブログでも紹介していただきました。

最後に、日本の読者のみなさまが『ディテール・イン・タイポグラフィ』を通して多くを学び、会得されますことを心より願っております。

Visual corrections in type design animated

Last Saturday we gave a presentation at the 6th typography meeting in Aveiro, Portugal. The theme of this year’s conference was “perception”.

Our talk was titled “Tricked!” – we attempted to explain how our eyes and brains play a lot of tricks as we read, and manipulate the visual information even before it reaches our conscious thinking. We talked about cultural aspects (how our background biases what we see), as well as perception psychology.

One part of the presentation demonstrated the necessary visual corrections of letters step by step so they look as intended. We think it could serve as an overview of the “anti-tricks” that can be found in every font, so we created an animated gif and a PDF for download.

 

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In search of Johannes-Type

While everyone else seemed to be heading to the ATypI conference in Amsterdam yesterday, JAF spent a day in Hamburg.

We have been digitizing a very peculiar typeface called “Johannes-Type”. We first came accross this typeface in the specimen book 50 der schönsten Schriften aus 100 Jahren Schaffen 1833–1933 from the Genzsch & Heyse type foundry in Hamburg.

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